うんこ置き場

房ノート有料化に伴い汚物、垂れ流します

君は、なんていうか...その...ファ、ファ

男は人生の節目を迎えていた
28歳社畜、彼女なし、夢なし、希望なし
そして決意した、平坦な毎日から一歩を踏み出すのだ、新しい自分を求めて!!!
 
さて、まずは手始めに彼女だろう
といってもすぐに解決できる問題ではない
張り出されていた一枚のチラシが俺の脳裏に
思い浮かぶ
まち、、まちこん、、街コン、、、
 
「はぁ〜、(クソデカ溜息)いや、あのさ
ぁ、、、考えてみてくれ?街コン?
お前だけは絶対に付き合いたくない地雷男女
グランプリファイナルのことを言ってんのか?
言わば俺は地雷処理人ってわけだ
全国からありとあらゆる問題児が現地直送されてくる、メンヘラ、アル中、バツ2、なんでも選び放題だ
俺が?街コン?冗談じゃないね、俺にだって休日の予定くらいあるんだ、高い金を出して
時間をドブに捨てるようなことはしたくない
そうさ、そんなの行くわけ、、、、、、、、、」
 
で、俺は街コンに行ったわけだ
現地集合、現在時刻は8時20分
所持金は3005円(参加費が高すぎるんだ)
バスの中が静かな活気と緊張に包まれる中
これから地獄に行くかのような面持ちで揺られていた
途中でバスガイドがエントリーシートの記入を
促すので渋々ペンをとった
チクショウ、ガタガタと揺れて字が陰毛みたいに縮れる
腹が立ったので窓からのクソどうでもいい景色
を眺めてみた
趣味は筋トレ、、、いや料理の方がウケがいいかな
小賢しいことを考えていると、前の席の女が化粧直しをしているのが目についた
目を見張るような蛍光ピンクの唇、鼻をつくローズの香水の香り
「え〜、女子力高〜い!家庭的ってカンジですね」と趣味欄を褒めちぎる様子が一瞬で浮かんだ、
思わず眉間にシワが寄る
既に今日の街コンに参加したことを後悔し始めていた
なんかどうでもよくなったので、エントリーシートの全ての欄は「歯みがき」と書いておいた
紙が回収されていくのを見て、ブツを仕掛けた後の爆弾魔のようにしたり顔を浮かべていた
俺はもはや井上隆文ではない、俺はハミガキマンなのだ